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事務職だった私がデンソーでソフトウェアエンジニアになった話

こんにちは、株式会社デンソーDnote編集チームです。
私事ですが、2022年1月にデンソーに転職し、エンジニアとしてデビューして3年目となりました。
今回は、私のエンジニアになるまでのことや、エンジニアとしてデンソーで働いてきた日々の振り返りを記事として書いてみようと思います。
技術的なことは書かないので、「こんな風にエンジニアになった人もいるんだな~」「デンソーのエンジニアはこんな仕事しているんだな~」と気軽に読んでもらえれば嬉しいです。


はじめに

簡単に私のキャリアについて紹介します。

  1. 金融業界で事務職(5年)

  2. 標高約3000mの山小屋で住み込みアルバイト(半年)

  3. ソフトウェア会社でエンジニアサポート事務(3年)

  4. デンソーでソフトウェアエンジニア(いまここ)

エンジニアになりたいと思ったきっかけ

専門的なスキルが羨ましかった

山小屋!?と思われた方もいらっしゃるかもしれないですが、転職理由はさておき…山小屋でのアルバイト経験がエンジニアになる最初のきっかけを作ってくれました。
山小屋というのは、山頂付近で登山者が宿泊する施設です。私がいた山小屋は標高約3000mなので、インターネットが届かず、必要なものが手に入るのは2週間後(ヘリで運んでもらうか誰かが片道7時間歩いて届けてくれる…)みたいな生活・労働環境です。電力は自家発電で賄い、水は近くの水源からポンプアップし、壊れたものは自分たちで直し、限られた食材で調理していました。そのため、電気工事、大工、料理、語学等々の専門的スキルを有する人が活躍し、重宝されていました。
その頃の私は事務職の経験しかなく、PC操作が他の人たちよりかは出来たぐらいだったと思います。自分はあまり役に立っていないのではないかと少し苦しい思いをした半年間でした。
この経験が、何か専門的なスキルを身につけたいと思ったきっかけでした。

この写真をみてどの山に居たのかわかったらすごいです。

エンジニアとの出会い

下山後、ソフトウェア会社で事務員(派遣)として採用していただきました。ここでエンジニアの方々と一緒に働いたことがエンジニアを志すきっかけになりました。

エンジニアに対するイメージが変わった

皆さんは、エンジニアという職業に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
(コロナの影響もありエンジニア転職が流行っていたので、一昔前のイメージとは違うかもしれないですが…)

私はエンジニアに対して、喋らず、動かず、黒い画面に何かよく分からないことをいっぱい書いて、一人で黙々と作業していて話しかけづらい...とどこか暗いイメージを抱いていました。

エンジニアに対する昔のイメージ

前職ではエンジニアの方々と一緒に働いていたのですが、実際に一緒に働いてみると抱いていたイメージとは違っていました。
「あれ?結構相談しながら仕事をしているし、意外と私にもフレンドリーに話しかけてくれる。」「チームで動いているから、協調性やコミュニケーション力も大事なんだ。」と思っていたよりも人と話す必要がある職業だと感じました。
また、私のはじめてのプログラミングもこの職場で体験しました。
業務で使っていたExcel VBAで作られたツールが使い辛かったのですが、使わないよりは作業が早かったので、しょうがなく使っていました。困っていることをフレンドリーに話してくれるエンジニアに話したら、簡単な仕組みや調べ方を教えてくれたので、私にもできるかもしれないと思い、挑戦しました。そして、自分で調べて少し修正してみたところ、改善し作業効率は格段に上がりました!
この「私にもできた!」という達成感が嬉しく、またこの改善によって自分が楽になったという体験が「私もエンジニアになって、世の中の誰かの不便さを解消して楽にしてあげたい」という気持ちに変わりました。

私が見てきたチームで働くエンジニアたち

エンジニアになるまでにやったこと

まずはprogateでHTML/CSS、JavaScriptの基礎を実施した後、JavaScriptのチュートリアルに挑戦するも、ループ処理辺りで分からなくなって、「これは独学は無理!」と思い、思い切ってオンラインのプログラミングスクールに半年間通いました。スクールでは、HTML/CSS、JavaScript、PHP/Laravelの基礎を学びました。
プログラミングスクールを卒業したからといって、めちゃくちゃコードが書けるようになるわけではないので、スクール卒であることの良し悪しはあると思いますが、プログラミング的思考を理解するには良い手段だったと思います。目標があって、教えてくれる人がいる環境は、私には向いていて、とても充実していました。
コードを書くことは面白く、コツコツ進めていくことも苦ではなかったので、卒業後、エンジニア転職活動を開始しました。

デンソーとの出会い

転職活動は、実務未経験のため、即戦力にはなれない不安があり、恐る恐る応募する日々でした。
そんなとき様々な縁からデンソーと出会い、デンソーでエンジニアデビューすることを決めました。
入社を決めた一番の理由は、面接で話をしたデンソーの社員がみんな良い人で一緒に働きたかったということです。(笑)
会社の理念や製品への思いに共感することはもちろん大事ですが、一緒に働くことが想像できるということも重要なことだと私は思います。
面接では面接官の人数が多く、配属先グループのメンバーも数名参加していました。面接を受ける側としては圧倒されましたが、デンソーという会社は、ひとりの意見で物事を決めるのではなく、個々の意見を尊重してくれる会社なのではないかという印象を受けました。
また私の不安を理解して、「社内でしっかり教育するので一緒に頑張りましょう!」と言って頂けたことがとても嬉しく、安心して入社を決めることができました。

デンソーに入社してから

常にキャパオーバーだった1年目

面接で言われていた通り、当社製品garmitで使用しているC#、React/Reduxの基礎~応用の教育がしっかりと行われました。
プログラミング教育と並行して、徐々に業務を教わり、プログラミング以外の仕事も覚えていきました。入社後約半年で製品開発にも少しずつ参加させてもらえるようになりました。
作業着を着てサーバールームで作業したり、お客様と打ち合わせするために出張に行ったり、製品導入のために必要な機器設定を事務所で缶詰め状態で作業したり…とデンソーのエンジニアはPCの前にずっと座っているエンジニアではありませんでした。色んな現場に行き、新しい仕事を学べたので、毎日新鮮でしたが、とにかく覚えることが多く、私の脳は常にキャパオーバーでした。

だいたい毎日この顔をしていました

ちょっと大変だった2年目

2年目は、業務の幅がグググっと広がって、自分の実力と求められている役割が合っていないように感じた苦しい1年間でした。
私はデンソーに入社するまで、事務職として働いてきたので、基本的には毎日同じ作業を繰り返し、社内の自分の役割は限定され、その役割が変わることは滅多ありませんでした。ですが、デンソーに入社して働くようになってからは、「えっ!?もう私がやっていいんですか!?」と早い段階から様々な業務にアサインされるようになりました。必ず先輩が付いてくれるので、困り果てることはありませんが、出来れば石橋は何度も叩いてから渡りたい私は不安でいっぱいでした。
そのうちの一つが、当社製品garmitのwebUI開発を本格的に担当することになったことです。主に先輩が書いた既存コードに機能を追加するのですが、何が書いてあるかわからない、何処を変えればいいのか分からない…と涙目になりながら黒い画面と向き合っていた夏の暑い日もありました。
ある時は新卒採用活動にアサインされ、職場体験としてプログラミング体験の講師をしました。その話が来た時、「エンジニアと名乗るのも気が引けるほど、毎日泣きながらコードを書いている私が、キラキラした大学生にプログラミングを教えてもいいのでしょうか…」とかなり不安になりました。不安になりながらも出来るだけの準備はして、当日も先輩に助けていただいたので、無事に楽しく終えられました。
2年目の後半には後輩ができ、プログラミングや業務を教えることになり、教わる側から教える側という役割も担いました。
新しい役割が増える度にいちいち不安になっていましたが、組織で働いている以上、このような変化はよくあることですよね。私はこの変化に対応していくのに少々時間がかかりましたが、一つ一つ目の前に転がってくる仕事をクリアしていくことで、自信が付き、涙目になることは少なくなりました。そして色々な経験をさせてもらえる環境に感謝することで、前向きな気持ちで仕事と向き合えるようになったかなと思います。

3年目、そしてこれから

今現在、3年目になって約半年過ぎました。
新しい技術の調査をしたり、設計をしたり、開発経験も増えてきて、少しはエンジニアらしくなってきたかなと思います。
想像していたエンジニアと違ったと思うこともありましたが、様々な経験ができるデンソーのエンジニアになってよかったと思っています。
当社では、製品の導入~保守をエンジニアが担当しています。使っている現場に立ち会い、お客様の声を直接聞いているので、より良い製品にしたい!と開発へのモチベーションに繋がっていると感じます。また、お客様の環境に合わせたカスタマイズも行っているので、「使いやすくなったよ!」とお客様の声を直接聞くことができ、嬉しい瞬間にも立ち会えます。
「誰かの不便さを解消して楽にしてあげたい」とエンジニアになること目指し、試行錯誤してきましたが、いまはそれをやりがいとして働けていることが感慨深いです。
技術力が追い付かず、四苦八苦することもありますが、いつも助けてくださる先輩方や頼りになる後輩たちがいるデンソーで働けることに感謝して、これからも精進していきたいと思います!

garmitについて気になった方は、ぜひ製品サイトをご参照ください。

私の転職物語となりましたが、何かの役に立てれば嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
では、次回の投稿もお楽しみに!

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